適当にえーそっかなー、と返す。
今にも泣きそうな心を作り笑いで覆い、あくまで平常を保つ。
いや、そうだよ。私は千聖のことなんか別に。
うっすーい好意。
ちょっといいなーって思うくらい。
千聖が他の誰かのことを好きでも、痛くも痒くもない。
恋愛なんかしない、悩み事なんか何一つない女子。
クラスの盛り上げ役で、事あるごとに打ち上げを企画するような陽キャ。
それが私。
「ねーねー、みさ、聞いてるっすか？」
「おーよ！ 聞いてるっす！」
思ってもないことを言う。
そんな自分に反吐が出る。
今更、だ。いつものことじゃん。
