縦から読んで、あなたが好き。 こんなの気づくわけないか。 既読をつけたのに返事がないことに何か違和感を感じただろうか。 一分ほど間が空いてから、またメッセージが来た。 『今から話さない?』 「えっ」 思わず声が出る。 『話すって?』 『窓越しに。』 『わかった』 窓越し…私の部屋の窓を開けると、すぐ隣には千聖の部屋の窓がある。昔はよく一緒に話していたんだ。 小4ぶりかな。 少し埃の被った窓を開けるとすでに千聖はいた。