月曜日。

朝のショートホームルームで、

先生は明のことを話した。


文化祭前一週間を切り、テンションMAXだった教室が、

一瞬で冷める感覚を、

初めて味わった。








でも、それは朝のうちだけ。

お昼を過ぎると、

みんな明のことなんてわすれて、

わいわいはしゃぎ始める。



明の友達と

俺だけが、

明のことを考えながら

授業を受けている。



それがなんか

悔しくて、

怒りたくなって、

ますます明のことを

考えてしまっていた。






明のお見舞いに行く


そう伝えて、友達とは逆方向のバスに乗り込む。


中央病院。


明と、明のお母さんがいる、


中央病院へ。


ーー






結局、明も、明のお母さんも

目を開けてくれなかったなぁ……。


ブロロロロ………。

走るバスの中、

夕焼けに夜の漆黒が混じり始めた空を

俺はぼんやりと見つめることしか

出来なかった。