ふしぎの国の悪役令嬢はざまぁされたって構わない!〜超塩対応だった婚約者が溺愛してくるなんて聞いていませんけど!〜

何故か話がよくわからない方向にいっているような気もするが、ファビオラへとりあえず頷いた。
あんなにも塩対応だった婚約者が、今はちょっぴり甘いように感じる。
それにひしひしと伝わるマスクウェルのファビオラへの気持ち。

(今までのことが気のせいじゃなかったら……?)

マスクウェルは満足したのかファビオラから体を離した。
やっと距離が離れたことに安心してファビオラは息を吐き出した。

こちらに手を伸ばした彼は先程とは打って変わって機嫌がよさそうだ。
今日のマスクウェルは怒ったり、悲しんだり、溜息を吐いたりと随分と色々な表情を見せてくれる。
ドキドキとした胸を押さえながら汗ばんだ手ではよくないからとドレスで拭ってから彼の手を掴んだ。


「もう遠慮する必要はなさそうだね」

「……?」

「僕のことは好き?」

「も、もちろん!」

「そう、なら両思いだね」

「りょ……!?」

「学園が楽しみだな」