ふしぎの国の悪役令嬢はざまぁされたって構わない!〜超塩対応だった婚約者が溺愛してくるなんて聞いていませんけど!〜

マスクウェルは医師と何か話すと、医師は深々と頭を下げたまま部屋の外へ。
パタリと扉が閉まる。
部屋の中にはファビオラとマスクウェルの二人きりなった。

(え…………?どうするの、コレ)

ファビオラが困惑しつつマスクウェルの様子を見ると、彼はため息を吐きながら今まで着けていたクラバットを外しているではないか。


「~~~っ!?!?」


ファビオラの頭に「まさか!?」という想像が思い浮かぶ。
マスクウェルはこんなことを急にするキャラではないと言い聞かせながらファビオラはドックンドックンと跳ねる心臓を押さえつけていた。

クルリと振り返ったマスクウェルは上着を脱いで、襟元のボタンを外している。
ファビオラは「ひぇ」と小さく悲鳴を上げてから両手で顔を覆う。
指の隙間からマスクウェルの顔を見ようとすると、いつの間にか距離が縮まっていてファビオラは驚いて体を引いた。
体重がかかったことでベッドが軋む。


「───◎+%*ぁ、※○っ!?!?」


ファビオラの悲鳴ともいえない声が響く。
パニックになり座ったままの姿勢で後退するものの無情にも背に当たる壁。
前からはマスクウェルがファビオラに追い詰めるようにして手をついた。
逃げ場を塞がれたファビオラは息を止める。