ふしぎの国の悪役令嬢はざまぁされたって構わない!〜超塩対応だった婚約者が溺愛してくるなんて聞いていませんけど!〜


「ビオラ……?そのドレス、どうしたんだ」

「レイ……!いい所にきたわね!見てみて~!フフッ、マスクウェル殿下からまさかのまさか、ドレスが届いたのよ!パーティーに着て行くドレスッ!素敵でしょう?」

「…………あぁ」

「えへへ~」


デレデレしながらもトレイヴォンにドレスを見せていた。
彼は複雑そうな表情を一瞬だけ浮かべた後にいつもの表情に戻った。


「じゃあ、今日のドレスを選びに行く予定は中止だな」

「あー……うん、そうね!そうなるわね」

「全く。その様子だと俺との約束も忘れていただろう?」

「大変、申し訳ございませんでした」

「はぁ……」


今日はトレイヴォンと共に街に行って、マクスウェルと出席するパーティーのためにドレスを選びに行こうと思っていたのだ。
やはり男性目線と女性目線ではタイプが違うのではと思い、いつも暇そうにフラリとブラック邸に現れるトレイヴォンの意見を取り入れようと思っていたのだが、マスクウェルから直接プレゼントされた以上、もう必要なくなってしまった。

それにより「今日は気合いが違うわ!時間厳守で来てよね!あ、街に行く時の格好で来てよ!ただでさえ、レイはイケメンなんだから」と、口うるさく言っていたせいか申し訳ない気持ちになる。
実際、トレイヴォンは言われた通り時間を守り、服装も指定された通りだ。