(───ギャアアアアアァアアァァッ!)
自分が今、早口すぎて何を言ったのか思い出せなかった。
エマにいつも語りかけるようにして喋ってしまったのはマスクウェルについてだ。
つまり本人に相談していたということになる。
(わ、わたくし……マスクウェル殿下に何を言ったの?)
答えは自分の心内を全てである。
鋭い視線にファビオラはエマに助けを求めるように視線を送る。
ただ自分が普段、エマに話しているような気持ちを赤裸々に喋ってしまったことだけは理解できた。
しかしエマはまたいつものようにマスクウェルの前ではしゃいでいただけだろうと思っているのだろう。
エマのフォローを期待できないと思ったファビオラは人差し指を合わせながら視線を泳がせる。
「あー……」
「…………」
目の前に座っているのは、氷のような表情でこちらを見ているマスクウェル。
その瞬間、ファビオラの頭が真っ白になる。
思考を停止したファビオラの口から咄嗟に出てきた言葉は自分でも予想できないものだった。
「あっ……好きです」



