(今、誰がわたくしの名前を呼んだの?)
この場には……この席には二人で座っている。
少し離れた場所では無表情で氷のような視線を向けるエマがいる。
と、いうことはだ。
まさかのまさか……マスクウェルが〝ファビオラ〟と名前を呼んでくれたという結論に至る。
「───ッ!?」
「……?」
あまりの喜びに叫び出したい気持ちを必死で抑え込みながら、ファビオラはブンブンと首を縦に振っていた。
そんな奇行にマスクウェルはいつものようにドン引きしているのか苦い表情を浮かべている。
そして自分を落ち着かせようと目の前にあった紅茶を思いきり飲み込んだ時に衝撃的な事件が起こる。
「ブフォ───ッ!」
「!?!?!?」
砂糖を入れ過ぎて甘くなり過ぎた紅茶が……キラキラと宙を舞った。
視界の片隅に初めて見るエマが驚いている顔と、すごい速さでファビオラの元に走っている姿が見えた。
マスクウェルに紅茶が掛からないのは不幸中の幸いといえるだろうか。
そう思ったファビオラの視界が真っ白に染まった。
エマが左手に持っていたナプキンが顔を覆ったのだと気づいてファビオラは思いきり咳き込んだ。
「おうぇ……!」
口元をサッと拭ったエマは、砂糖が山盛りになっていた紅茶のカップを持って音もなく去っていく。
この場には……この席には二人で座っている。
少し離れた場所では無表情で氷のような視線を向けるエマがいる。
と、いうことはだ。
まさかのまさか……マスクウェルが〝ファビオラ〟と名前を呼んでくれたという結論に至る。
「───ッ!?」
「……?」
あまりの喜びに叫び出したい気持ちを必死で抑え込みながら、ファビオラはブンブンと首を縦に振っていた。
そんな奇行にマスクウェルはいつものようにドン引きしているのか苦い表情を浮かべている。
そして自分を落ち着かせようと目の前にあった紅茶を思いきり飲み込んだ時に衝撃的な事件が起こる。
「ブフォ───ッ!」
「!?!?!?」
砂糖を入れ過ぎて甘くなり過ぎた紅茶が……キラキラと宙を舞った。
視界の片隅に初めて見るエマが驚いている顔と、すごい速さでファビオラの元に走っている姿が見えた。
マスクウェルに紅茶が掛からないのは不幸中の幸いといえるだろうか。
そう思ったファビオラの視界が真っ白に染まった。
エマが左手に持っていたナプキンが顔を覆ったのだと気づいてファビオラは思いきり咳き込んだ。
「おうぇ……!」
口元をサッと拭ったエマは、砂糖が山盛りになっていた紅茶のカップを持って音もなく去っていく。



