ふしぎの国の悪役令嬢はざまぁされたって構わない!〜超塩対応だった婚約者が溺愛してくるなんて聞いていませんけど!〜

それに性格を我儘女王様にして髪の毛をツインテールドリルにするのは学園に入学してヒロインが現れてからすればいいという結論に至る。

 それにいくら『今日らドリルヘアーにして』と言ってもエマが絶対にやってくれなくなってしまったのだ。
 この髪型はエマの協力なしには実現不可能である。
『マスクウェル様のお姿を拝見しやすいようにハーフアップにしますね』
『マスクウェル様を様々な角度から観察できるようにシンプルなドレスにいたしましょう』
 そう言われていくうちに、だんだんとエマが言っていることに従っている自分に気づく。

 (あれ……?)

 彼女に言われるがままマスクウェルを観察する準備は万端で出陣するようになった。

 (エマは今日もクール可愛いから……まぁ、いっか!)

 ファビオラがエマに小さく手を振ると直ぐに視線を戻すように鋭く睨まれてしまう。
 今日もエマはクールで可愛いのである。
 最近では「ファビオラお嬢様、少々落ち着きましょう」と優しく声をかけてくれることも増えた。
 エマのデレを思い出してファビオラはニヤニヤしていた。