ふしぎの国の悪役令嬢はざまぁされたって構わない!〜超塩対応だった婚約者が溺愛してくるなんて聞いていませんけど!〜

「…………変な奴」

「はい、ありがとうございますっ!」

「は…………?」

「険しい顔も素敵ですわね!どんどんと不機嫌になってくださいませ」

「……!?」

「罵る時はもう少し大人になってからの方が美味しいですけれども……!あ、勿論贅沢は言いませんので今でもいいですが、今日はもうお腹いっぱいなので。供給は完了しましたので出来れば後日でお願い致しますわ」

「…………」


十分、心の栄養を蓄えたため、今日は満腹であった。
断罪されるまで……マスクウェルの婚約者でいられるのは十六歳の学園生活から一年含めて五年しかないのだ。

(二人きりの時くらいはデレデレしたって、バチは当たらないわよね……!マクスウェル殿下だって、ファビオラの前で表向きと裏向きで使い分けている訳だし問題ないはずだわ)

それにどうせ何をしても振り向いてもらえないし嫌われるのだから、自分の好きにしていてもいいのではないかという超ポジティブ思考である。
ニヤニヤデレデレしているファビオラに嫌そうな顔をしているマスクウェル。

婚約者になれた今、マスクウェルに嫌われてしまう未来は寂しいが、側にいられるのならどんな対応をされても全てがご褒美である。
欲を言えば色んな表情を見せて頂きたいが、最終的にはマスクウェルが幸せになれば問題ない。