「あら、ビオラちゃん……どうしたのその格好は。随分と派手ね」
「珍しいな。最近はこんな感じのドレスはもう絶対に着たくないと言っていただろう?」
「げっ……!」
タイミングが良いのか悪いのか……登場したのはファビオラの両親。
ブラック伯爵と夫人だった。
それにあっさりと今日のための努力をバラされてしまったようだ。
転生してからというものシンプルな格好を好んではいたファビオラが突如、以前好んでいたドレスを引っ張り出したのが不思議だったのだろう。
(これ以上、余計なことを言う前に……!)
ファビオラは父と母に帰ってくれの意味を込めて力を込めてお尻でさりげなく押していたが全く動く気配はない。
「この間はファビオラが粗相をして申し訳ありませんでした。今回は大丈夫かと心配になりましてな」
「大丈夫ですわ!わたくしは大丈夫ですからッ!あっちに行ってくださいませ」
「お邪魔でしたかな!ハハッ」
「まぁまぁ、ファビオラったら……いつの間にか成長して」
「お母様!マスクウェル殿下の前でやめて下さいませ」



