ふしぎの国の悪役令嬢はざまぁされたって構わない!〜超塩対応だった婚約者が溺愛してくるなんて聞いていませんけど!〜

(いざ、マスクウェル殿下の元へ……!今日は負けないんだから)

気合い十分、鼻息荒くファビオラは歩き出した。
ファビオラは女王様のように振る舞う気満々で出陣した。

けれど、現実はそう甘くはなかった。


「オホホホ、お待たせいたしました!マクスウェルで………ん……… !」

「ファビオラ様?」

「んぐぅ……!!!!?!?」


マスクウェルが振り向いてファビオラに笑顔を向けた瞬間、一瞬で心臓を撃ち抜かれて速攻でノックアウトである。
それこそ悪役令嬢の振る舞いをしなければらならいという決意を忘れるほどに、清らかなオーラにKOされてしまう。
ファビオラはニヤニヤと笑みを浮かべないように思いきり唇を噛み締めながら耐えていた。

(クッッッソォ……前途多難すぎるわ!まずは顔面が良すぎて直視できない問題を解決しなくてはっ!)

ファビオラはマスクウェルに背を向けてから心を落ち着かせるように大きく息を吸って吐いてと繰り返してから空を見上げた。

(眼鏡……いや、あえて顔を見ない様に視線を逸らし続けるのは辛いし失礼よ。でも折角、マスクウェルを独り占めできているんだし、いっぱい見とかないと!あぁ、でも……!)