ふしぎの国の悪役令嬢はざまぁされたって構わない!〜超塩対応だった婚約者が溺愛してくるなんて聞いていませんけど!〜

そして今日、マスクウェルとの顔合わせをサラリと印象が残らないように終わらせるつもりだったのだが、初っ端からあまりにも予想外の出来事が起こったというわけだ。

(マスクウェル殿下……かっっっっっこかわいっ○+*ッッッ)

マスクウェル、顔が良すぎてどうしよう問題である。
語彙力すら失う可愛さである。
そして婚約する流れをできたら阻止しようと思っていたファビオラだったが、父であるブラック伯爵の「マスクウェル殿下の婚約者になるか?」の問いかけに本能のままブンブンと首を縦に振って頷いてしまった自分がいた。

(断罪されるまで、マスクウェルの婚約者でいられる幸せを堪能しようそうしよう)

恋は人を変えるというが、心の中はすっかり春爛漫である。
どうせ学園に入らなければアリスとの恋愛感情は育たない。
ならば学園に在学期間を含めて四年間だけは夢を見させてもらおうではないかと決めたファビオラの行動は早かった。

(時間は有限よ……!身を引くことになっても後悔しないように頑張らないと)

それにマスクウェルがファビオラに興味がないということは、心ゆくまで観察し放題である。
間違った選択肢を選んでいることもわかっていた。