*クモリガラス*




「おはよう」


次の日の朝、いつもの教室はどことなく賑やか。



「ちょっと郁!あれはやり過ぎでしょ。全くあこまでやればそりゃ伝わるかもしれないけど」


「ひっ…」




目の前の窓を見れば、いつもはたくさんの落書きで分からなかったスキの文字が

放課後滝沢くんと上から書きまくったせいで、残ってるのは全部私たちの恋の証ばかりに…



滝沢くん、
隣のクラスだなんてずるい…






これにかなり懲りて、私の冬のメッセージはあの放課後で終わった。

でもいいの。

だって今日からは
直接言えるんだもん。



滝沢くんが、大好きって。





「あ、ねぇねぇ郁。今日帰り買い物付き合ってくれない?サトシのクリスマスプレゼントをさぁ…」


「ごめん、恭ちゃん。私今日から滝沢くんと一緒に帰るから」


「そうなんだー…、ええっ!?」


「あ、もう蓮って呼ぶんだった」


「ちょ…ちょっと、郁!?」





中学最後のクリスマスは、きっと素敵になるよ。


そして卒業しても、この気持ちはずっと変わらない。



「あのね…」



私は雪の重なるクモリガラスを眺めながら、大慌てする恭ちゃんに笑って耳打ちした。




*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆

☆Have a nice Christmas☆


END