菜々穂は向かってきたヤンキーを1人ずつ倒して行く。5分もかからずにヤンキー6人を倒し終えた。
「く、くっそう……次、見つけたら絶対に一発ぶちかましてやるからな!」
ヤンキーたちは菜々穂を睨んで去っていった。
「お姉さん、いや。紋さん、どこか怪我はしてない?」
「菜々穂が助けに来てくれたから怪我はしてないわ」
どこも怪我をしてないとわかって私は心からホッとした。
「そう、よかった。 紋さん家の近くまで送るよ」
「ありがとう。菜々穂、怪我はしてない?」
「うん、大丈夫」
私たちはこの場所から立ち去り、紋さんは続けて話をした。
「菜々穂に助けてもらう日が来るなんて思ってもなかったわ」
「なんだか恥ずかしい」
紋さんを家の近くまで送ろうとしたが話すのが楽しくてお姉さんの家についてしまった。
すると「姉ちゃん」と声が聞こえて前を向いた瞬間、私は歩く足を止めた。
「どうかしたの?」
立ち止まった私に紋さんは足を止め振り返る。
声をかけられた菜々穂は「何でもないですよ」と言いゆっくりとまた歩き始める。

