君と一番の恋をする

予想外の言葉に思わず半立ちになると、動いた拍子に風でカーディガンが飛びそうになる。
慌てて掴むと、「なにしてんすか」と陸人くんが小さく笑った。
その笑顔は、侑人に似ている。

初めて出会ったときは、磯田兄弟は似ていないなんて勝手に思っていたけど。今日こうやって陸人くんとちゃんと話してみて、ふとしたしぐさとか表情が似ているなって思った。
私とまーほは、全然まったくなにからなにまで似てないけど、どこか一個でも共通点があったら、きっとそれは私にとって誇りになる。
だって、まーほのすべてが、誇りだからね。

立ち膝になっていたのを元に戻し、足を崩して座った。


……というところで、暗闇の奥のほうから微かに音が聞こえた。
遠くな気がしたから、陸人くんじゃない。だとしたら……。

続いて耳に入ってきたのは、バンと勢いよくドアの開く音。
と、そして。


「まーりかーーっ!」


なんと、自分の名前を叫ぶ声。しかも、聞き覚えのあるもので。