君と一番の恋をする



春が来て、私たちは無事に進級することができた。

私ももう高校三年生。ついこの間入学したと思っていたのに、時の流れってずいぶんと早いよね。
始業式が終わって、私は空き教室で陸人くんと話していた。


「陸人くん!進級おめでとう!」

「先輩は進級ギリギリだったって真由帆から聞きましたけど」

「あっはは〜。なんのことかな~?」


はぐらかすと、疑うような視線を向けられる。


「俺、先輩と同学年になるとか嫌ですからね。まあ、留年彼女のことも、俺は好きでいますよ」
「陸人くんそれ矛盾してるし、私ちゃんと進級したから!3年7組!」

「知ってます。先輩が侑人とまた同じクラスなのは癪ですけど」
「大丈夫だよ。私が好きなのは、陸人くんだけだから!」


目の前に座る陸人くんへ向かって私は笑いかけた。
そして、気持ちが伝わりますように———と唇にキスを落とす。

顔を離すと、頬を赤く染めて口元に手の甲を当てる陸人くんが見えた。
そんな姿を初めて目にして、釣られて頬を熱くさせる。


「……先輩のせいで、心臓おかしくなりそうなんですけど」


と陸人くんが言ったとき、ガラッとドアが開いた。