「ん…」

目を開けたら白い天井が見えた。

「莉子?」

隣に座っていた水瀬と目が合う。

「水瀬?ここって病院?…私、」

起きあがろうとする私を

「ゆっくり起きよっか」

水瀬が体を支えてくれた。

「体は、痛くない?」

水瀬は心配そうに見つめてくる。

「うん、平気だよ」

水瀬から3日も眠ってたって聞いてとても驚いた。

そんなに寝てたんだ…

そして私は、全部聞いた。

それぞれに事情があった事、みんなが助けてくれた事、私の件で蒼井結が停学になった事

そして水瀬はそばにいるって言ったのに守れなくてごめん、と謝ってきた。

水瀬が謝る必要なんてないんだよ?

お互いに目を合わせる。

「水瀬…助けてくれてありがとう」

私は笑顔を水瀬に見せる。

そしたらぎゅっと抱きしめられた。


「心配した…」

水瀬の震えた声で私は泣きそうになる。

怖かった、寒かった、痛かった、みんながいなかったら私…

「…っ、」

水瀬の肩に顔を埋める。

涙がずっと出てくる。


何も聞かずただずっと水瀬は私の頭を撫でてくれた。