少し歩いたあたりから、足場が悪くなってきた。

周りも暗くなってきてる。

頼りになるのは行き先を知っている蒼井さんと、スマホの明かりだけ

私はひたすら蒼井さんの後を着いていく。

「蒼井さん、後どれくらいで着きそう?」

蒼井さんは急に歩くのを止めて、私の方を笑顔で振り向く。

結「当番なんてウソ」

「え?」

結「2人で話がしたかったの」

そう言ってある写真を見せてきた。

そこには2人の産まれたばかりの赤ちゃんの写真

名前の部分には蒼井結と蒼井莉子と書いてあった。

結「私達、二卵性の双子の姉妹なんだよ~、やっぱ二卵性だから顔似てないねっ!」

え、え…全く話についていけない。

私達が、姉妹?

さっと写真をしまうと、ニコッと笑って

結「私も中学の時知ってさ、びっくりだよね」

その笑顔が怖く感じる

「なんで…私に教えてくれたの」

結「妹ちゃんの最後だから教えてあげよーと思って」

「なにそれ、どーゆー意味?」


彼女はポケットからナイフを出した。

「いや…やめて」


ドッドッドッと私の心臓が鳴るのが分かった。


結「なんでこんな事するか教えてあげる。それはあんたとあいつらが幸せそうにしてるから。火傷を負わせたあいつらも…私より幸せになるあんたも許せないから」

そう言って私を崖の方に追いやる。

はぁ、はぁ、はぁ…嫌だっ

ガラッ


足元の岩が崩れて私は下まで落ちてしまった。