1人で廊下を歩いていると辰己が歩いて来ているのに気づいた。

「辰己、」

案の定素通りされた。

私は振り返って、叫んだ。

「辰己!無視すんな話聞け!」

辰己の足が止まり、振り返った。

辰己「何?」

やっと聞いてくれた。

軽く深呼吸して口を開く。

「いつも、7人一緒にいたよね。毎日楽しかくて…くだらない事で笑ったり、皆がいたから頑張れた事だって沢山あった。友達って良いなって、初めて思えた。みんながいたからありのままの自分が出せた…」

辰己「つまり、なんな訳?」

「気づかない内に、嫌な事をしちゃったのかなって…だから教えてほしい」

表情1つ変えない辰己が口を開く。

辰己「じゃ正直に教えてあげるよ。俺は莉子のこと友達だと思ったこと一度もないよ。他の4人だってそう。」

じゃ今までのは全部、ウソ…?

辰己「はぁ、もういい?」

背を向けて歩き出す。

「じゃあ…なんで泣きそうな顔してたの?」

ほんのちょっと…
0.01%でもいいから私達は友達だって思いたい

辰己「もう、俺や他の奴に話しかけないでくれない?迷惑だから」

そう言われ、1人寂しく取り残された。


あぁ、、ダメだ…涙出そう


涙が出ないように上を向いたのに

「…っ」


結局涙が出てしまった…