コンコン




「はい、どうぞ」




「シツレイしまーす!」





「よっ水無月。話しに来た?あ、それとも数学教えてもらいに?」






「リョーホウ。私数学得意なんだけどさ、まあ、復習がてら。」





「そーか。ん、まあそこ座って。」


「はーい!」






「このプリント解いて。俺も横座るから。

あ、正面のがいいか?」






「ううん、横でいいよ!」






水無月は今日、メガネしていた。






「解きながらでいーけど、なんでメガネ?」






水無月って、視力良くなかったか?






「ん?これ?……んーと、……」






「あ、言いたくないなら全然いいけど」




ちょっと聞いちゃダメなこと聞いたか?






「あ!ううん、そういうことじゃなくて、……成績下げないでくれるなら話すんだけどさ、」





「下げん下げん。数学のこと以外で別に関係ないから。」





「呆れないでね?……いや、自意識過剰って思っちゃうかもだけど、なんか、追っかけみたいなのがいて、まあ、結構な人数の。

言い方変えれば、んー、ストーカー、みたいな。


ちょいとこまっててさ。」








「あー……ー」




すぐに納得できた。






「お前モテてるもんなー」