「なあ、雪。姉ちゃんとは仲良いのか?」










「うん。仲良いよ。」







「そうか」








何が聞きたかったんだろうか。










違う、もっとこう、なんというか、








「姉ちゃんは俺のこと大好きだよ。だから僕も姉ちゃんのこと好き。」











いまいち反応の返し方がわからない。









「兄弟ってさ、厄介だよね。」








……?









「放っておけないじゃん。
他人事みたいにすませらんないんだよ。

姉ちゃんがいい例だよ。

僕のこと今までどれだけ庇って生きてきたのか先生知ってる?


僕が殴られそうな時、姉ちゃんが庇って殴られて、病院にも行かせてもらえず次の日平気そうに学校行ってたの知ってる?



その時の俺の気持ち、わかる?」









「……ああ。絶望だな。」







「大正解だよ。先生」






いつのまにかまた呼び方「先生」に戻ってる。







まあそれは置いといて。








「……雪、姉ちゃんを呼んでこい。」






「……?、わかった。」