「あと、これもお願いだけど」
「?・・・うん」
「・・・このソファ狭い」

だから今度から俺の家においで。その甘い声に私はきゅんとしてしまって、照れ隠しから「それは自分家のソファの方が広いってマウント取ってる?」と言ってしまったが最後、みぞおち辺りに回ってきた腕の力が強まった。

「グエッ」
「可愛くなれない三鈴にこのまま俺の気が済むまで昼寝する刑ね」

その後本当に寝落ちしてしまった私は、静かに抱き枕になることを決意した。すぐソファから落ちてしまいそうになる狭さだげど、向き合う形になったらいい。天音くんの胸に顔を寄せると、無意識なのかさらにぎゅっと抱きしめる腕が強まって、より身体が密着した。

包み込まれる温もりにふふっと笑みを漏らした私も目を瞑る。
この力の強さじゃきっとソファから落ちることはないだろう。