カーテンの隙間から差し込む光が眩しくて目が覚めた。微睡の中でうっすらと目を開けると、そこには見慣れた天井───じゃない。


「えっ・・・ちょっと待って」


嘘でしょ。小さく呟いた言葉は、見慣れない天井に吸い込まれていった。混乱のあまり一瞬目が回る。

ここ、私の家じゃない。

一気に目が覚めて、急いで上半身を起こす。ふかふかとした大きな掛け布団を捲っては安堵のため息を吐いた。

「良かった、服は着ている」

ちゃんと下着も昨日の服も身につけたままで、乱れた様子もない。安心してだんだんと頭が冷静になってきたところで、この部屋に見覚えがあることに気付く。