「温、首輪しなよ」
「はい」
撮影の為に新作の首輪を着けていたが温にはサンプルで渡した菫の唯一無二の首輪をしていて欲しい
独占欲……出始めてる
その自覚はある
駄目だと言い聞かせれば聞かせるほど……
「ひあっ!?」
「首、無防備に見せないでね」
「わざわざ舐めなくても……言ってくれるだけでいいじゃないですか」
「美味しそうな首してたから」
本当は噛み付きたいと思った
これはやっかいな感情が芽生え始めている
何で俺アルファなんだろ
ベータならこんなにオメガの温に惹かれなかっただろうな
ただの先輩後輩で仲良く出来たのに
「……許してくれるかな」
「何がですか?」
「ううん。こっちの話」
ひとまず柳さんに謝ろう
きっとこれ以上気持ちを隠すことは出来ないだろうから



