恐らくアルファとオメガの俺達が傍に居る事が不安なんだと思う
「春ちゃん大丈夫だよ」
「……分かってる。けど」
「温は俺が守るから」
オメガのフェロモンに抗うのはとてつもなく大変だ
それはこの間身をもって知った
だからこそ本能のままにオメガを襲ってはならないと感じた
あのまま襲えばオメガを……温をめちゃくちゃにしてしまうのは確実だっただろう
「俺の息子が君を傷付けることはないと信じている。だけどフェロモンってのは理性を失わせてしまうから
何かあったら俺に相談しろ。俺に言いにくいなら春永でもいいから」
「はい……ありがとうございます」
「オメガの苦しみは十分理解しているから。気軽に相談しろよな」
春ちゃんは雑に温の頭を撫でてリビングから出て行った



