何かあってからじゃ遅いし

1人で帰らせて襲われても嫌だからな



家まで送るのが最適だと考えた





それなのに




「ぁっ……永斗せんぱっ……」

「温」




突然やって来たヒート


少し遅かったか







それにしてもなんて甘い香り



気を抜くと襲ってしまいそうだ


こんなのを月愛くんもひさくんも経験したのか……








「体………熱い……先輩が欲しいっ……」

「温落ち着いて。ヒートだ」

「先輩……」





より一層香りが増す



急いでここを離れなければ他の生徒にも影響が出てしまう








「おん!?」

「や……なぎさん……外に他の生徒は?」

「居ないわ!!それよりこの香り」

「ヒートだよ。柳さんもフェロモンに充てられちゃうから近付かないで」







俺にしがみついて離れない温を襲わないようにするので精一杯