「こちら母です」
リビングに通されると女性が1人
この人が温の母親
温に似てる……いや、温が似てるのか
柔らかい雰囲気は温そのもの
「初めまして。息子がお世話になっております」
「こちらこそ。ご挨拶が遅くなり申し訳ございません。永斗の兄の春永と申します」
「初めまして。永斗と申します」
ソファーに座るよう促され俺達は着席
温の母親は座らずキッチンへと向かった
俺の我儘で温をモデルにしたり学校休ませようとしたりしている
母親に嫌われていても仕方ない
気持ちが少し沈み始めた時に
「……良い香り」
「そうでしょう。温がブレンドして作っている珈琲です」
珈琲が差し出された
「温……さんがブレンドして?」
「えぇ、市販の豆を自分でブレンドして」
珈琲の口当たりは優しくて温の性格が出ているようだ



