昨日の私の言葉を口にされた。やれやれと言うかのような態度で。

「こんなに買って……。一体いくらしたの?」

無駄遣いに呆れている口ぶりなのに、その声はどこか嬉しそう。

「次からこんなことしなくていいから」

と面倒くさそうに微笑むその表情を目にしたとき、突然、胸の奥が小さくうずいた。

「え……」

その痛みの名前を知っている私は、今、この瞬間でそれを感じたことに驚く。

戸惑う私のそばで、キングはスマートフォンを出し、画面を見ながらぽつりと言う。「もうこんな時間か」と。

「今からじゃ、もう見つかんないかもしれないけど、行ってみる?」

「……どこに? 何を見つけに行くの?」

急な話題で首を傾げると、彼は商店街がある道へと歩き出しながら答える。

「遊園地。……マツヤマとオカガキを探しに」