「これから、水城と一緒に外を歩くことも増えると思う。その度にダイエットなんてしたくないだろ? こんな顔してたぞ」

キングは、自分の腕から私の手をはがし、フラフラだった私のマネをした後、そばを離れ、来た道を戻ろうとする。

「でも……!」

ターゲットだった男の強そうな体や、ガラの悪い3名の追いかけてくる姿を思い出す。

キングは引き留めようとする私に振り向き、「大丈夫だって」と微笑んだ。

「……巻き込んで悪かったな。早く帰りな」

彼はその言葉を置いて、路地から去っていく。