別れさせ屋に依頼をした私の結末

――今日、美奈は欠席している。

担任の先生は、体調不良のためだと言っていたけれど、大丈夫なのかな。

休憩時間に何度か、彼女に体調をうかがうメッセージを送ろうとしたが、結局送れないままお昼を迎えてしまった。

私と美奈はもうこのままなのかなって考えてしまう。



「送ればいいじゃん」

数分後、図書室でお弁当を食べながら、欠席の美奈に連絡できなかった話をすると、向かいに腰かけるキングは、考えることなく即答した。

「……そんな簡単に言わないでよ」

「簡単なことだろ」

「簡単じゃない。送ったって無視されるかもしれないし」

実際、昨日の放課後も、彼女は私と目を合わすことを嫌がっていた。

そのときを思い出して憂うつになり、小さくため息をつくと、キングは紙パックのカフェオレを飲みながら、

「……ま、俺も他人(ひと)のこと言えねぇか」

と、小さな声でつぶやいた。

「ん?」

キングも同じようなことがあったのかな、と言葉の続きを待っていたのだけれど、彼はストローの先を下唇に置いたまま、突然、ジロッと睨んでくる。