別れさせ屋に依頼をした私の結末

「昨日、びっくりした」

「え? ……あっ、ああ」

キングのことを言っているのだな、と遅れて気づく。

昨日の放課後は色々ありすぎて、一瞬、なんの話をしているのかわからなかった。

「あの人、3年?」

「えっ、ああ~……う~ん」

ほーら、聞かれたじゃん!

心の中で、わざわざ言わなくてもいいと言っていたキングに文句を叫んだ。

聞かれたらそれなりに返せばと言われているけれど、どう返せばいいのかよくわからない。

下手にうんとうなずくこともできず、言葉を濁していたら、岡垣くんははっきりしない私に苦笑いを浮かべる。

「いつから?」

「あ……、知り合ったのは……最近」

「付き合ってるとかではないの?」

「んー、付き合っては……ないかも」

質問に答えていて、とても気まずい。

岡垣くんの表情はどんどん曇っていくし、「付き合ってもない人とああいうことするのかよ」と呆れられていそうだ。

目を合わせられずにいると、岡垣くんも黙り込んでしまった。