午前の授業が全て終了し、昼休みになった。高槻君に初手作り弁当を食べてもらう時が来たんだ。大丈夫、最近の冷凍食品は出来がいいからばれないっ!
「おい、マキ。昼飯行こうぜ」
「あ、うん。ちょっと待ってね、お弁当取り出すから」
カバンから取り出したのは黄色いハンカチに包まれたお弁当箱2つ。
「じゃ、行こっか」
「ああ、俺もう腹減って死にそうだ」
そんな他愛無い話をしながら、あたしと高槻君は中庭に出てきた。ここは緑があって日差しも気持ちいいのにあまり生徒が近寄らない絶好のお弁当スポット。花壇のふちに2人腰掛けて、手に持った片方のお弁当箱を高槻君に渡す。
「はい、どうぞ」
努めて笑顔に。この段階で悟られたらお終いだぞ、あたし。
「おう、サンキュ。可愛いハンカチだな、マキらしいや」
そう言ってハンカチを解く高槻君。そしてお弁当箱のふたを開けた。
「おお、うまそうじゃんか! この鶏のから揚げなんて特に……ん? ちょっと待て、マキ。これってもしかして、冷凍食品じゃないのか?」
うわ、一発でばれた。
「ご、ごめん高槻君。実は今日寝坊しちゃって、お弁当作る時間がなかったんだ。だから冷凍食品を詰め込んできたんだけど…」
必死に言い訳をするあたし。ああ、みっともない…。
「なんだ、そういう事か。ドジな癖に、お約束の指にばんそうこうがないと思ったら、やっぱり料理してなかったわけか」
「申し訳ない…」
「まあいいや。これでもマキが初めて作ってくれた弁当だもんな。遠慮なく頂くよ。あ、でもなんか飲み物が欲しいな」
しまった、飲み物を水筒で持ってくるつもりだったのに、それも忘れてた。
「あ、あたし、買ってくるね。お茶でいいよね?」
そう言いつつあたしはお茶を濁した…。
「おい、マキ。昼飯行こうぜ」
「あ、うん。ちょっと待ってね、お弁当取り出すから」
カバンから取り出したのは黄色いハンカチに包まれたお弁当箱2つ。
「じゃ、行こっか」
「ああ、俺もう腹減って死にそうだ」
そんな他愛無い話をしながら、あたしと高槻君は中庭に出てきた。ここは緑があって日差しも気持ちいいのにあまり生徒が近寄らない絶好のお弁当スポット。花壇のふちに2人腰掛けて、手に持った片方のお弁当箱を高槻君に渡す。
「はい、どうぞ」
努めて笑顔に。この段階で悟られたらお終いだぞ、あたし。
「おう、サンキュ。可愛いハンカチだな、マキらしいや」
そう言ってハンカチを解く高槻君。そしてお弁当箱のふたを開けた。
「おお、うまそうじゃんか! この鶏のから揚げなんて特に……ん? ちょっと待て、マキ。これってもしかして、冷凍食品じゃないのか?」
うわ、一発でばれた。
「ご、ごめん高槻君。実は今日寝坊しちゃって、お弁当作る時間がなかったんだ。だから冷凍食品を詰め込んできたんだけど…」
必死に言い訳をするあたし。ああ、みっともない…。
「なんだ、そういう事か。ドジな癖に、お約束の指にばんそうこうがないと思ったら、やっぱり料理してなかったわけか」
「申し訳ない…」
「まあいいや。これでもマキが初めて作ってくれた弁当だもんな。遠慮なく頂くよ。あ、でもなんか飲み物が欲しいな」
しまった、飲み物を水筒で持ってくるつもりだったのに、それも忘れてた。
「あ、あたし、買ってくるね。お茶でいいよね?」
そう言いつつあたしはお茶を濁した…。
