2ヶ月前―。
学園生活が始まってそろそろ1年、ようやく学校にも慣れてきた頃だった。
まだ開けられた窓から冷たい風が吹きぬける、3月の教室。あたしの周りには、誰もいない。それもそのはず、あたしが帰り支度をしている間にみんな帰ってしまったのだ。
「はぁ~、あたしって何でこうもドジなんだろ…」
さっきもペンやら消しゴムをひっくり返してしまった自分にびっくりして、今度はカバンの中身をぶちまけてしまったのだ。その自業自得の後処理のせいで、あたしは教室に一人ぼっち…。
「でもユミだってあきれて帰ることないのに。『いつもの事だから付き合ってらんない』って、どういうこと? そりゃ、あたしは自他共に認めるドジだけど、いつもってわけじゃないじゃん」
そうやって寂しく悪態をついていたときだった。
「誰か、いるのか?」
学園生活が始まってそろそろ1年、ようやく学校にも慣れてきた頃だった。
まだ開けられた窓から冷たい風が吹きぬける、3月の教室。あたしの周りには、誰もいない。それもそのはず、あたしが帰り支度をしている間にみんな帰ってしまったのだ。
「はぁ~、あたしって何でこうもドジなんだろ…」
さっきもペンやら消しゴムをひっくり返してしまった自分にびっくりして、今度はカバンの中身をぶちまけてしまったのだ。その自業自得の後処理のせいで、あたしは教室に一人ぼっち…。
「でもユミだってあきれて帰ることないのに。『いつもの事だから付き合ってらんない』って、どういうこと? そりゃ、あたしは自他共に認めるドジだけど、いつもってわけじゃないじゃん」
そうやって寂しく悪態をついていたときだった。
「誰か、いるのか?」
