暗闇にいる少女

それから10分ぐらい経って桜が寝ている部屋からかすかに声が聞こえてきた。

「やめて、ごめんなさいごめんなさい。
私のせいでごめんなさい。」

っ!!
桜は涙を流して綺麗な顔を歪めて、謝っていた。

さくらっ!

いつもこんな悪夢にうなされているのだろうか。
だからはやく目覚めてしまうのかもしれない。


俺は見ていられなくなって近寄って頭を撫でた。
すると、桜は安心したような落ち着いた顔をして静かに眠り続けた。