――は、恥ずかし…!しかも汗ケアまだ終ってない!!


久々に会ったというのに、いきなり恥ずかしいところを見せてしまった。


顔がますます赤くなるのを感じながら俯く。



――もう少し、汗拭きとりたかった…。



そう思っていると


「紗英。」


呼ばれたので翔くんの方に顔を向けた。


翔くんは、ちょっと拗ねた顔をしてる。


――あれ、なんか怒らせるようなことしたっけ?あ、もしかしてさっきTシャツ捲ってたの、はしたないって思われたかな!?


思考を巡らせていると、翔くんが手を伸ばしてきたので、咄嗟に避ける。

翔くんは、拗ねた表情を通り越して、ムッとした表情。


「…」


「な、なに?」


ジト目で見てくる翔くんに尋ねてみる。すると。


「なんで久々に会ったっていうのに、離れるの?」


「だ、だって…」


――汗、拭き取り終わってないんだもん!


こんなんで翔くんに近づけないよ…。