五十嵐くんに、食べられそうです。



そう思った瞬間。



グーーーッ


「……腹減った。」


ぷはっと笑っちゃって、その後クスクスと笑いが止まらない。


雰囲気ぶち壊し。本日2回目。


「…仕方ねーじゃん。部活の後、何も食ってないんだから。」


「そ、そうだけど…」


笑い声を抑えてるけど、笑いが止まらない。


「あーー、せっかくいい雰囲気だったのに。」


翔くんが体を起こして、そうブツブツ言いながら髪をクシャッと握り、不貞腐れてるのを見て、またクスクス笑ってしまう。


「ご飯、食べに行こっか。」


「おー。腹減りすぎて、めっちゃガッツリ食べれそう。」


そう言うと、翔くんがチラッと私を見た。