「え?なんなのって、キスだけど?」
「それはわかったけど!」
「?」
「笑ったでしょ。私の顔見て。」
「なんだ。起きてたんだ?」
「…!!」
――起きてたのにそのままキスされてた、なんて、恥ずかしすぎる…!でも寝起きでボーッとしてたから…。
「ひ、人の寝顔見て笑わないでよ!!」
翔くんの質問に答えず、そう文句を言うと、
「え。寝顔かわいーって思って笑っても、ダメ?」
「かわっ…!?」
ホントかウソか分かんないけど、そんな言われたらダメなんて言えないじゃん。
顔が熱くなってくのを感じたまま固まってると、翔くんがまたフッと笑って「顔。赤いよ?」って私を見下ろしたまま言った。
私が黙っていると、翔くんがまた唇を重ねてきた。
角度を変えて、何度も重なる。
「…やっべ。」
チュッという音を立てて唇を話した翔くんがそう言ったので、私は「ん?」と返した。
翔くんの顔も少し赤い。
布団の中で重なった体。
翔くんの足が私の足に、絡んでくる。
今度こそ、また翔くんと――



