私の恋人は完璧じゃない

お兄ちゃんは今、有名なファッションデザイナーのもとで修行している身だから、

ファッションのことはお兄ちゃんが一番頼りになる。

はず。

「ということで、お兄ちゃん。私、遊園地にみこと先輩と行くから服、選んでくれない?」

「どういうことだよ。俺との会話と回想を繋げんな」

「選んでくれないの……?」

お兄ちゃんが頼みの綱なのに……と思いながら見つめると、反則だ、と言うように

恨めしそうに私を睨んでくる。