私の恋人は完璧じゃない

「はい、また」

私がそう返すと、先輩は嬉しそうに微笑んできた道を戻っていく。

自分の家を通り過ぎてるのにここまで送ってくれるとか優しすぎだよ……。

          + + +

私、北川千鶴《きたがわちづる》は、自他ともに認めるネガティブな人間。

そんなネガティブな私が、学校一モテていると言っても過言ではないほどモテている

古賀内みこと《こがないみこと》先輩に告白された。

エスパーな先輩には私が心から先輩のことが好きじゃないことはわかっていたみたいで、