私の恋人は完璧じゃない

「……先輩、こっち向いてください」

「……?どうした……ん⁉︎」

素直にこっちを向いた先輩の唇に躊躇なく自分の唇を重ねる。

ゆっくりと顔を離すと、暗闇でもわかるくらい先輩の顔は真っ赤だった。

「ち、千鶴ちゃん⁉︎」

「一応言っときますけど、これ、初キスなので。あと、私、完璧な人は好きじゃないです」

「……?」

私は完璧じゃない。