「…!…?」
凄まじい勢いで鳴らされるインターホンに、寿々花さんがビビッていた。
うちのお嬢さんをビビらせてるんじゃないぞ。
ヘビでもワニでも深海魚でもビビらなかった寿々花さんだが、人間相手はビビるらしい。
「強盗…?もしかして空き巣かな?」
「…空き巣ではないと思うぞ。俺達、今在宅中だし」
家主が留守にしてる間に入ってくるのが空き巣だろ。
大丈夫だよ。俺が出るから。
「おい。人んちを訪ねるのに、もう少し静かに入ってこられないのかよ」
やって来た雛堂に文句を言ってやったところ、雛堂はあろうことか。
「うるせー。おめーこんな良い家に住んでるとか聞いてねーぞ!」
まさかの逆ギレ。
「毎日弁当持ってきて家庭的アピールしときながら、まさかこんな立派な家に住んでたとはよぉ!星見の兄さんは同類だと思ってたのに!何だよあの庭の広さ!庭に木ぃ生えてんじゃん!」
両肩をガシッと掴まれて、ゆさゆさ揺さぶれた。
ちょ、何なんだよ。やめろって。
「悠理さんのご自宅があまりに立派なものだから、大也さん嫉妬してるんだと思いますよ。さっきから道歩きながら、『この辺高級住宅街じゃね!?星見の兄さんって、もしかして超金持ちなんじゃね!?』って喚いてましたから」
と、乙無が解説してくれた。
あぁ、成程…。
「そうしたら辿り着いた住所は、周囲の住宅と比べてひときわ豪華なこの家だったので。それで、大也さんの嫉妬と僻みが頂点に達した訳です。いやはや。これだから人間の感情というものは醜いですね」
全くだな。
そんな理由で逆ギレされたって、俺だって困るわ。
まぁ、でも気持ちは分かる。
確かに俺も、この家を最初に見たときは、雛堂と同じこと思ったもん。
「畜生、金持ちのボンボンがよぅ…。今度から、星見のお坊っちゃまって呼んでやるからな!」
半泣きで捨て台詞。
俺がお坊っちゃまなんじゃなくて、一緒に住んでる寿々花さんがお嬢様なんだよ。
俺はしがない平民だっての。
「…で、どうするんだよ。このまま帰るのか?」
「帰らねーわ!こうなったら食べまくって、星見の兄さんちの冷蔵庫を空っぽにしてやるからな!」
なんとまぁささやかな報復だよ。
良いよ、別に。
「それに、外観は広そうで立派な家でも、家の中は廊下が軋んでたり家具が古ぼけてたり、なんてのはよくある話だからな。見た目あんだけ立派な家なんだから、家の中もさぞかし高級感溢れてるんだろうなぁ!?お邪魔しまーす!」
と、デカい声をあげて雛堂が入ってきた。
…騒がしい奴だよ。
「僕もお邪魔します」
「おぉ、乙無…。そういやあんた、ちゃんと来たんだな」
スルーするかと思ってたよ。
「大也さんから、一方的に日時と場所がメールされてきたんですよ。僕は勿論忙しかったんですが、無理を押して来たんです」
「へぇ、そうなのか…」
要するに暇だったんだろうな、乙無も。
乙無の分も用意しておいて、良かった。
凄まじい勢いで鳴らされるインターホンに、寿々花さんがビビッていた。
うちのお嬢さんをビビらせてるんじゃないぞ。
ヘビでもワニでも深海魚でもビビらなかった寿々花さんだが、人間相手はビビるらしい。
「強盗…?もしかして空き巣かな?」
「…空き巣ではないと思うぞ。俺達、今在宅中だし」
家主が留守にしてる間に入ってくるのが空き巣だろ。
大丈夫だよ。俺が出るから。
「おい。人んちを訪ねるのに、もう少し静かに入ってこられないのかよ」
やって来た雛堂に文句を言ってやったところ、雛堂はあろうことか。
「うるせー。おめーこんな良い家に住んでるとか聞いてねーぞ!」
まさかの逆ギレ。
「毎日弁当持ってきて家庭的アピールしときながら、まさかこんな立派な家に住んでたとはよぉ!星見の兄さんは同類だと思ってたのに!何だよあの庭の広さ!庭に木ぃ生えてんじゃん!」
両肩をガシッと掴まれて、ゆさゆさ揺さぶれた。
ちょ、何なんだよ。やめろって。
「悠理さんのご自宅があまりに立派なものだから、大也さん嫉妬してるんだと思いますよ。さっきから道歩きながら、『この辺高級住宅街じゃね!?星見の兄さんって、もしかして超金持ちなんじゃね!?』って喚いてましたから」
と、乙無が解説してくれた。
あぁ、成程…。
「そうしたら辿り着いた住所は、周囲の住宅と比べてひときわ豪華なこの家だったので。それで、大也さんの嫉妬と僻みが頂点に達した訳です。いやはや。これだから人間の感情というものは醜いですね」
全くだな。
そんな理由で逆ギレされたって、俺だって困るわ。
まぁ、でも気持ちは分かる。
確かに俺も、この家を最初に見たときは、雛堂と同じこと思ったもん。
「畜生、金持ちのボンボンがよぅ…。今度から、星見のお坊っちゃまって呼んでやるからな!」
半泣きで捨て台詞。
俺がお坊っちゃまなんじゃなくて、一緒に住んでる寿々花さんがお嬢様なんだよ。
俺はしがない平民だっての。
「…で、どうするんだよ。このまま帰るのか?」
「帰らねーわ!こうなったら食べまくって、星見の兄さんちの冷蔵庫を空っぽにしてやるからな!」
なんとまぁささやかな報復だよ。
良いよ、別に。
「それに、外観は広そうで立派な家でも、家の中は廊下が軋んでたり家具が古ぼけてたり、なんてのはよくある話だからな。見た目あんだけ立派な家なんだから、家の中もさぞかし高級感溢れてるんだろうなぁ!?お邪魔しまーす!」
と、デカい声をあげて雛堂が入ってきた。
…騒がしい奴だよ。
「僕もお邪魔します」
「おぉ、乙無…。そういやあんた、ちゃんと来たんだな」
スルーするかと思ってたよ。
「大也さんから、一方的に日時と場所がメールされてきたんですよ。僕は勿論忙しかったんですが、無理を押して来たんです」
「へぇ、そうなのか…」
要するに暇だったんだろうな、乙無も。
乙無の分も用意しておいて、良かった。


