アンハッピー・ウエディング〜前編〜

翌日。

窓の外は、豪雨だった。

そりゃもう、バケツを引っくり返したような雨。

何なら、ピシャーゴロゴロ、と雷まで鳴っていた。

「…これはひでぇ…」

窓の外を見ながら、俺はポツリとそう呟いた。

あ、またピカッて光った。

数秒後、遅れて空がゴロゴロと唸りをあげていた。

ハムスターランドの時も、雨降ってたよなぁ…。

でも、今回はあの時より更に酷い。

…忘れてたよ。

雛堂が、雨男だってこと。

雛堂も花火大会行くって言ってたからな…。そのせいで雛堂の雨男が発動して、こんな天気に…。

ぴゅーぴゅーと吹く風。雷が落ちて、叩きつける雨。

それでも、夜になれば一転して天候が回復して…。

…なんてことはなく。

その日の午前中のうちに、町内放送が響き渡った。

「本日予定していた花火大会は、悪天候の為中止致します」ってさ。

まぁ、この雨じゃしょうがない。

テレビの天気予報を見たところ、遅れてきた梅雨がやって来たかのように、一週間くらい先まで雨続きだった。

これはひでぇよ。何をしたって言うんだ俺が。

しかし、俺以上にショックを受けているのは、勿論。

「…」

「…寿々花さん、元気出せって」

またしても、玄関に蹲って動かなくなってしまった寿々花さんである。

落ち込むのは仕方ないんだけどさ。わざわざ玄関で落ち込むのやめろよ。

普通にリビングで落ち込んでくれないか。なぁ。