アンハッピー・ウエディング〜前編〜

「…」

寿々花さんは、無言で久露花さんと橙乃さん達を眺め。

すすす、と俺の背中に隠れてしまった。

…何やってんの?

「…悠理君。誰?この人達。悠理君のお友達…?」

えーっと…。何と説明したら良いものか。

すると。

「初めまして。私は『Neo Sanctus Floralia』第4局所属の『新世界アンドロイド』、久露花瑠璃華と申します」

「同じく『Neo Sanctus Floralia』第1局の、橙乃琥珀です」

俺が紹介する前に、二人の自称アンドロイドが名乗った。

その設定、まだ生きてたのか。

よくもまぁ、恥ずかしげもなく初対面の相手に。

これには、寿々花さんも困惑しているかと思いきや。

「…アンドロイド?アンドロイドって、人造人間ってこと?」

きょとん、と首を傾げていた。

…まさか、本気にしてるのか?

「そうですね。人造人間という呼び方には語弊がありますが…」

「アンドロイドなの?目からビームとか、肩からミサイル出るの?」

「勿論です」

マジかよ。絶対嘘だろ、それ。

しかし寿々花さんは、お子様なので。

「…!凄い、悠理君。この人達、目からビーム出るんだって」

「…そうか…。それは凄いな」

「うん、凄い。こんな凄い人と知り合いなんて、悠理君も凄いね」

遠足の時、偶然知り合っただけだよ。

「今ビーム出せる?」

見てみたいのかよ。

「出せますが、あれは戦闘モードに移行しないと発射出来ません。現在は通常稼働モードなので無理ですね」

「我々は現在『人間交流プログラム』を遂行中の身でして、戦闘モードに移行するには各所属局長の許可が必要なんです。お見せ出来ないのが残念です」

「そっかー…。見てみたかったな」

…普通に会話しとる。

天然と中二病の組み合わせって、もしかして最強なのでは?

自称アンドロイドと、当たり前のように普通に会話している寿々花さんを見て、車椅子の青年は。

「…えっと…。か、変わった友人をお持ちだね…?」

と、俺に言った。

あんたがそれを言うか。

「それは…お互い様ってことで」

「…。…確かに…」

ここで会ったのも何かの縁。

余程俺は、この自称アンドロイド一行に縁があるらしい。