アンハッピー・ウエディング〜前編〜

しかし、寿々花さんは。

「そっか。なら大丈夫だね。行こー」

「あ、ちょ、まっ…」

何の躊躇いもなく、寿々花さんはずんずん歩いていこうとした。

マジかよ。深海魚だぞ?

あんた、それで良いのか。

予想とは全く違う場所だったけど、寿々花さんはそのことに気づいているのかいないのか。

…かと言って、折角ここまで来たのに。

「思ってたのと違うから、やっぱり帰ろう」と言うのも…味気ないよな。

それなら、いっそ深海魚でも良いから…見ていくか?

…でも、深海魚だぞ?良いのか?

「悠理君、ほら。早く行こー」

「…」

…良いっぽい。

寿々花さんが良いなら、俺も別に良いよ。

折角ここまで来たんだから、深海魚…見ていくよ。

俺は寿々花さんの後をついて、『見聞広がるワールド 深海魚水族館』に足を踏み入れた。

遠足の時の『爬虫類の館』と言い…。何故俺は、まともな動物園やまともな水族館に行けないのか。

日頃の行いって奴なのか?これが。