アンハッピー・ウエディング〜前編〜

乙無の買ってきてくれたスムージーのお陰で。

脂っこい胃の中が、ちょっと浄化されたような気がした。

スムージー、凄い。

「はぁ、落ち着いた…」

「全くだぜ。ありがとな、乙無の兄さん」

「やれやれですね」

乙無はもぐもぐと桜餅を食べながら、俺達がスムージーを飲み干すのを待っていた。

まだ食べられるのか…あんた、凄いな。

大食い選手権みたいなの、出られるんじゃね?

「ちょっと落ち着いたら、なんかまた小腹が空いてきたな」

と、雛堂。

おい、あんたも乙無と同じクチか?

「まだやめとけって…」

「でも、まだおすすめしたい店が他にもあるんだよ」

「今度は何だ?」

まだあるのか。

おすすめの店ばっかりだな、この商店街。

「ここからちょっと歩くんだ。美味しい肉まんの店があってさー」

肉まんだって。

「何だ、甘いものじゃないのか…」

乙無がボソッ、と呟いていた。

この邪神の眷属、甘党だってよ。

そして雛堂、あんたはもしかして中華が好きなのか?

「美味いからさ、一個くらいぺろっと食べられるって。行こうぜ」

「…分かったよ」

歩いてるうちに、少しは胃の中の余力が復活するかもしれないし。

ついていってみるか。