バタン とドアを閉める音を確認してあたしはゼルの方を見た。 「ゼル、あたしの傷を治してくれたのって本当?」 ゼルは「あぁ」と短く返事をして軽く頭を縦に振った。 あたしには伝えたい事がある。 今伝えなければならない事が。 「あのね、ありがとう。あたしの為に血を分けてくれて。それでね、思い出したの。あたしは元からゼルの花嫁だったこと。婚約するはずのあの日の出来事。全部」 今度はあたしがあなたに思いを告げる番。 「もう知ってると思うけど、あたしは今も変わらずゼルが好き」