「そろそろ移動しないと。」
この講義はあまり選択している人がいなく落ち着いて講義が受けられる。
ただ1つ問題が、、
「うわぁ、タイミング間違えた〜」
この講義を受ける教室の隣には大きめの教室があり、この時間は入れ替わりが激しく廊下がかなり混み合ってしまうのだ。
だけど目的の教室に行く為にはここを通るしかない!
別の行き方がないわけではないけれど、外からぐるりと大回りしなくてはいけないので全力疾走しないと到底間に合いそうにないのである。
ええい悩むな私!
一条くんと同じ講義のためだ!!
えいっと人混みに飛び込んだはいいもののだいぶ昔に止まった身長故の小さい私には巨人の森。
押され流され、
う〜〜、分かってたけどたいへん〜〜
「きゃっ!」
足がもつれてベシャと転んでしまった。
「最悪」
こんなに人がいる所で、、
恥ずかしすぎるよ。
たくさん人がいるけどチラリと見ただけで通り過ぎる人達。
もしかしたら小さくて見えてないのかな、あえて見てみぬふりしてくれてるのかな。
恥ずかしさと少しの悔しさで真っ赤になりながら急いで落とした物を集めた。
「うわ人ヤバ、、って大丈夫?」

