深く、深くお辞儀をする。
アイドルにとって恋愛をするのはいけないこと。そんな私の考えを軽くひっくり返すのに、十分過ぎるほど説得力のある言葉だった。
本当に、SOMAは私のことが好きなの……?
私も……SOMAのことが好きって言っていいの……?
信じられない光景に涙が後から後から溢れて止まらない。
「私からもお願いします。私は……SOMAのことが好きなんです。身勝手なお願いだとはわかっています。ですが……どうか、応援よろしくお願いします」
スっと息を吸って私もお客さんに頭を下げる。
こんなに幸せな気持ちと怖い気持ちが入り交じることなんてない。お客さんは今、どんな風に感じているだろう。
裏切り者?アイドルとして失格?
そんな罵詈雑言を浴びるんだろうなと思っていた。SOMAはいつも唐突に行動するなと思っていたけどここまでとは思わなかった。
だけど、今はそんなことはどうでもいい。



