玄関で合流し、そのまま門でまなとくんと別れた。
そしてここからが大事。
だって、そうたくんと、2人きりだよ…。
さっきから心臓がバクバクとなっている。
「…このみ、顔赤いけど大丈夫?」
「平気だよ」
バレてしまわないよう、急いで返事をする。
「そっか、その…このみはさ、まなとのことどう思ってる?告白されたじゃん」
「えっ、まなとくん?…仲間かな、こ、告白の件は断ったからね」
そうたくんに誤解されては困る。
一応心配だから、私も一つ聞いてみることにした。
「そうたくんはさ、告白大会の時、好きな人いるって言ってたけど…どうなの?」
自分から聞いたくせに、不安になる。
魔王のことがある以上、早く思いを伝えた方がいいかもしれないけど、振られる可能性の方が高いから、仲間のままでいた方がいいのかもと思っていた。
「…まだまだ全然、怖くてアピールできない」
「そうたくんならきっと大丈夫だよ、アピール頑張ってね」
やっぱり、仲間として一緒にクラスで過ごしているけど、そのせいで好きな子にアピールしづらいのかな。
まだ、思いは伝えないでおこう。
私はもう一度、自分の思いに蓋をした。